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2010年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会

2010年10月22日 - 10月24日 名古屋/愛知県 会場:日本ガイシアリーナ 

最終順位 2010年10月24日


FPl. Name Nation Points SP FS
1 Daisuke TAKAHASHI
  JPN
234.79 1 1
2 Jeremy ABBOTT
  USA
218.19 2 3
3 Florent AMODIO
  FRA
213.77 4 2
4 Yuzuru HANYU
  JPN
207.72 5 4
5 Shawn SAWYER
  CAN
193.80 3 8
6 Takahito MURA
  JPN
191.85 9 6
7 Jialiang WU
  CHN
189.58 8 7
8 Kevin VAN DER PERREN
  BEL
189.41 11 5
9 Ross MINER
  USA
186.62 7 10
10 Adrian SCHULTHEISS
  SWE
181.47 10 11
11 Jeremy TEN
  CAN
176.48 12 9
12 Denis TEN
  KAZ
171.68 6 12
略称(Legend)
[ TSS:Total Segment Score(総得点) | TES:Technical Element Score(技術点) | PCS:Program Component Score(構成点) | SS:Skating Skills(スケート技術) | TR:Transitions/Linking Footwork/Movement(要素のつなぎ) | PE:Performance/Execution(動作/身のこなし) | CH:Choreography/Composition(振り付け/構成) | IN:Interpretation(曲の解釈) | Ded.:Deduction(減点) | StN.:Starting Number(滑走順) | FNR:Final not reached | ISU国別略称一覧 ]

NHK杯国際フィギュアスケート競技大会とは

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NHK杯国際フィギュアスケート競技大会(エヌエイチケーはいこくさいフィギュアスケートきょうぎたいかい)は、日本で行われるフィギュアスケートの国際競技会。ISUグランプリシリーズを構成するフィギュアスケート競技会のひとつ。

日本スケート連盟と日本放送協会共催の国際フィギュアスケート競技大会で、1979年から開催され、1995年からISUグランプリシリーズに組み込まれている。 日本スケート連盟創立50周年を記念し、アジア初の国際フィギュアスケート競技大会であった。当時は、日本におけるフィギュアスケートの普及を目的とし日本スケート連盟が1978年まで開催した招待制の「日ソ親善フィギュアスケート」(エキシビションのみ)と、1978年に日本とソ連以外の選手も招かれた「国際チャンピオンズ大会」といった大会があった。

スケートカナダやスケートアメリカ等の欧米の国際大会と異なり、1979年の第1回大会(東京、国立代々木競技場)以来、競技種目のうちコンパルソリーフィギュアを行わずショートプログラムとフリースケーティングのみが実施されて現在に至る。ただし1983年の第5回大会のみ1984年世界ジュニアフィギュアスケート選手権を兼ねたために、コンパルソリーフィギュアが実施されている。1991年に国際ルールでコンパルソリーフィギュアが廃止となり、世界が日本にあわせた形となった。なお、日本の選手は伊藤みどりをはじめ北米の選手同様、コンパルソリーが比較的苦手な選手が多かった。

2002年大会から2006年大会までの間、女子シングルは日本勢が5連覇している。また、2005年大会では日本人男女でアベック優勝を果たし、翌年の2006年大会では男女共に日本人で表彰台を独占した。

2008年9月-11月にかけて「NHK杯フィギュア30周年記念展~銀盤の軌跡~」が開催された。

日本で開催される世界フィギュアスケート選手権(東京・千葉・長野・さいたま)やISUグランプリファイナル(東京・福岡)が開催地の偏りがある一方、NHK杯の開催地は関西以北(例外は2001年の熊本)を転々と回っている。また、開催時期は11月下旬から12月上旬であることが多い(ISUグランプリシリーズ開催日程順:米→加→中→仏→露→日→ファイナル)。ただし、2004-2005シーズン(米→加→日→中→仏→露→中国でファイナル)、および、2009-2010シーズン(仏→露→中→日→米→加→日本でファイナル)は11月初頭に開催した。さらに、2010-2011シーズン(日→加→中→米→露→仏→中国でファイナル)は10月下旬に開催。

男子シングル 歴代表彰者

開催地
1979 東京都 イギリスの旗 ロビン・カズンズ 日本の旗 五十嵐文男 アメリカ合衆国の旗 デヴィッド・サンティ
1980 札幌市 日本の旗 五十嵐文男 アメリカ合衆国の旗 ロバート・ワーゲンホッファー アメリカ合衆国の旗 アレン・シュラム
1981 神戸市 日本の旗 五十嵐文男 西ドイツの旗 ノルベルト・シュラム フランスの旗 ジャン=クリストフ・シモン
1982 東京都 アメリカ合衆国の旗 スコット・ハミルトン ソビエトの旗 アレクサンドル・ファデーエフ ポーランドの旗 グジェゴシュ・フィリポフスキ
1983 札幌市 ソビエトの旗 ヴィクトール・ペトレンコ カナダの旗 マーク・フェルランド アメリカ合衆国の旗 トム・シェルニアク
1984 東京都 ソビエトの旗 アレクサンドル・ファデーエフ カナダの旗 ブライアン・オーサー アメリカ合衆国の旗 ブライアン・ボイタノ
1985 神戸市 アメリカ合衆国の旗 ブライアン・ボイタノ カナダの旗 ブライアン・オーサー ソビエトの旗 ヴィクトール・ペトレンコ
1986 東京都 アメリカ合衆国の旗 アンジェロ・ダゴスティーノ 日本の旗 加納誠 フランスの旗 フィリップ・ロンコーリ
1987 釧路市 アメリカ合衆国の旗 クリストファー・ボウマン アメリカ合衆国の旗 ポール・ワイリー 日本の旗 加納誠
1988 東京都 ソビエトの旗 アレクサンドル・ファデーエフ チェコスロバキアの旗 ペトル・バルナ カナダの旗 カート・ブラウニング
1989 神戸市 ソビエトの旗 ヴィクトール・ペトレンコ ソビエトの旗 アレクサンドル・ファデーエフ カナダの旗 カート・ブラウニング
1990 旭川市 ソビエトの旗 ヴィクトール・ペトレンコ ポーランドの旗 グジェゴシュ・フィリポフスキ ソビエトの旗 ヴィアチェスラフ・ザゴロドニュク
1991 広島市 ポーランドの旗 グジェゴシュ・フィリポフスキ ソビエトの旗 ヴィアチェスラフ・ザゴロドニュク ソビエトの旗 アレクセイ・ウルマノフ
1992 東京都 フランスの旗 フィリップ・キャンデロロ カナダの旗 エルビス・ストイコ ロシアの旗 アレクセイ・ウルマノフ
1993 千葉市 フランスの旗 フィリップ・キャンデロロ ウクライナの旗 ヴィアチェスラフ・ザゴロドニュク ロシアの旗 アレクセイ・ウルマノフ
1994 盛岡市 アメリカ合衆国の旗 トッド・エルドリッジ フランスの旗 フィリップ・キャンデロロ ウクライナの旗 ヴィアチェスラフ・ザゴロドニュク
1995 名古屋市 カナダの旗 エルビス・ストイコ ロシアの旗 イゴール・パシケビッチ フランスの旗 フィリップ・キャンデロロ
1996 大阪市 カナダの旗 エルビス・ストイコ ロシアの旗 イリヤ・クーリック ウクライナの旗 ドミトリー・ドミトレンコ
1997 長野市 ロシアの旗 イリヤ・クーリック アメリカ合衆国の旗 スコット・デイヴィス 中華人民共和国の旗 郭政新
1998 札幌市 ロシアの旗 エフゲニー・プルシェンコ 日本の旗 本田武史 中華人民共和国の旗 李成江
1999 名古屋市 ロシアの旗 エフゲニー・プルシェンコ アメリカ合衆国の旗 ティモシー・ゲーブル ロシアの旗 イリヤ・クリムキン
2000 旭川市 ロシアの旗 エフゲニー・プルシェンコ ロシアの旗 イリヤ・クリムキン 中華人民共和国の旗 李成江
2001 熊本市 日本の旗 本田武史 カナダの旗 ジェフリー・バトル ブルガリアの旗 イワン・ディネフ
2002 京都市 ロシアの旗 イリヤ・クリムキン 日本の旗 本田武史 中華人民共和国の旗 李成江
2003 旭川市 カナダの旗 ジェフリー・バトル アメリカ合衆国の旗 ティモシー・ゲーブル 中華人民共和国の旗高崧
2004 名古屋市 アメリカ合衆国の旗 ジョニー・ウィアー アメリカ合衆国の旗 ティモシー・ゲーブル フランスの旗 フレデリック・ダンビエ
2005 大阪府 日本の旗 織田信成 アメリカ合衆国の旗 エヴァン・ライサチェク 日本の旗 髙橋大輔
2006 長野市 日本の旗 髙橋大輔 日本の旗 織田信成 日本の旗 小塚崇彦
2007 仙台市 日本の旗 髙橋大輔 チェコの旗 トマシュ・ベルネル アメリカ合衆国の旗 スティーブン・キャリエール
2008 東京都 日本の旗 織田信成 アメリカ合衆国の旗 ジョニー・ウィアー フランスの旗 ヤニック・ポンセロ
2009 長野市 フランスの旗 ブライアン・ジュベール アメリカ合衆国の旗 ジョニー・ウィアー チェコの旗 ミハル・ブジェジナ
2010 名古屋市 日本の旗 髙橋大輔 アメリカ合衆国の旗 ジェレミー・アボット フランスの旗 フローラン・アモディオ
2011 札幌市 日本の旗 髙橋大輔 日本の旗 小塚崇彦 アメリカ合衆国の旗 ロス・マイナー
2012 利府町 日本の旗 羽生結弦 日本の旗 髙橋大輔 アメリカ合衆国の旗 ロス・マイナー
2013 東京都 日本の旗 髙橋大輔 日本の旗 織田信成 アメリカ合衆国の旗 ジェレミー・アボット
2014 大阪府 日本の旗 村上大介 ロシアの旗 セルゲイ・ボロノフ 日本の旗 無良崇人
2015 長野県 日本の旗 羽生結弦 ロシアの旗 金博洋 日本の旗 無良崇人

ISUジャッジングシステム


各種目における、技術点、構成点、ディダクション(減点)の合計が得点となる。なお、総合得点が同点の場合は、フリースケーティングの得点が高いものが上位となり、各種目の得点が同点の場合は構成点が高いものが上位となる。(構成点も同点の場合は同一位となる)

ISUのジャッジングにおける合計点数の内訳を説明
ISUのジャッジングにおける合計点数の構成点についての説明
ISUのジャッジングにおける技術点についての説明
ISUのジャッジングにおける技術点でのエレメンツの内訳を説明

技術点

それぞれの要素の得点は、基礎点に加えてGOE(出来映え点)により、下記の手順によって決められる。
  1. 技術審判が選手の演技をスローで再生確認しながら、実行した要素が何であったかを判定をし、その要素に対応した基礎点を決める。
  2. 演技審判が技の出来映えを、-3から+3のGOEで評価する。
  3. 各要素毎に、最高評価及び最低評価を与えた演技審判の評価が除外される。
  4. 残された審判が与えた評価を、ISU規則322号の表に基づいて点数に変換する。
  5. 変換された数値の平均値を算出する。
  6. 基礎点に、GOEから算出された数値を加味し、最終的な要素の得点とする。

基礎点

基礎点は、下記3要素によって決定される。
  • ジャンプ要素及びツイストリフトで選手が実行した回転の数。
    ジャンプ要素の回転数は、ジャンプの空中での軌道を基準とし、踏み切り動作から離氷後に再びスケート靴のブレードが氷に触れるまでの間に何回転したかによって決まる。
    ツイストリフトの回転数は、女性の踏み切り動作から女性の体が男性に支えられるまでに何回転したかによって決まる。
    • 回転不足(アンダーローテーション)
      回転が軽度に不十分である(回転の不足分が1/4回転以上1/2回転未満)と判断された場合、選手が挑戦した回転数のジャンプの本来の基礎点の70%(小数第1位未満四捨五入)がジャンプの基礎点として与えられる。なおメディアなどではこの70%の基礎点を中間点と表現することが散見されるが、ISUジャッジングシステムの正式名称ではない。
    • 回転不足(ダウングレード)
      回転が重度に不十分である(回転の不足分が1/2回転以上)と判断された場合、選手が挑戦した回転数のジャンプより回転数が1回転少ない同じ種類のジャンプの基礎点が与えられる。
      例えば4回転トウループに挑戦した場合、回転が十分(回転の不足が無い、または回転の不足分が1/4回転以下)であると判断された場合は4回転トウループの基礎点10.3が与えられる。しかし回転が1/4回転から1/2回転不足していると判定された場合は、4回転トウループの基礎点の70%にあたる7.2が、回転が1/2回転以上不足していると判定された場合は3回転トウループの基礎点4.1がそれぞれ与えられる。
    ジャンプ同様に回転数が判定されるペア競技のツイストリフトに関してはアンダーローテーションに該当する判定は無く、回転の不足分が1/2回転以上の場合のみダウングレードが適用される。
  • 各要素(エレメンツ)を開始時の入り方や姿勢などをみる。ジャンプ要素やリフト要素では踏み切り、スピン要素ではフライングであるかどうか、ステップシークエンスなどが評価の対象となる。対象要素には、4~5段階のレベルが設定されている。


  • ジャンプ要素以外の全ての要素ではレベルによる判定が行われる。各要素のレベルは、要素の実行に際して、ISUが規定する工夫がいくつ含まれているかによって決まる。行われた工夫が基準を満たしているかどうかを技術審判が判定し、認められた場合のみレベル獲得要件として数えられる。
    4つ以上の工夫が認められればレベル4、3つの工夫が認められればレベル3、2つの工夫が認められればレベル2、1つの工夫が認められればレベル1、工夫が認められなかった場合はレベルBの点数が与えられる。

GOE(通称「ジーオーイー」)

GOE(Grade of Execution)は、演技審判によって0をベースとし-3から+3の7段階で評価された各要素のできばえである。 要素毎にそれぞれ評価の観点(着眼点)が設定されている。プラス評価の対象についてはやや抽象的な表現がされているが、マイナス評価の対象については具体的に定められている。演技審判は以下の手順でGOEを決める。
  1. 要素の中でプラスに評価するべき点を探し、0 - +3の評価を与える。
  2. 要素の中でマイナスに評価するべき点を探し、1で出した数値に0 - -3を加える。
上記の手順から分かるように、要素の中にマイナス評価の対象となるものが見られても、同時にプラス評価の対象となるものがあれば、結果的にプラス評価となることがある。

ジャンプ要素の得点

種 類




70
%



50
%
GOEによる加減点
名称 記号 -3 -2 -1 +1 +2 +3
1回転トウループ 1T 0.4 0.3   -0.3 -0.2 -0.1 +0.2 +0.4 +0.6
1回転サルコウ 1S 0.4 0.3  
1回転ループ 1Lo 0.5 0.4  
1回転フリップ 1F 0.5 0.4 0.3
1回転ルッツ 1Lz 0.6 0.4 0.3
1回転アクセル 1A 1.1 0.8   -0.6 -0.4 -0.2 +0.2 +0.4 +0.6
2回転トウループ 2T 1.3 0.9  
2回転サルコウ 2S 1.3 0.9  
2回転ループ 2Lo 1.8 1.3   -0.9 -0.6 -0.3 +0.3 +0.6 +0.9
2回転フリップ 2F 1.8 1.3 0.9
2回転ルッツ 2Lz 2.1 1.5 1.1
2回転アクセル 2A 3.3 2.3   -1.5 -1.0 -0.5 +0.5 +1.0 +1.5
3回転トウループ 3T 4.1 2.9   -2.1 -1.4 -0.7 +0.7 +1.4 +2.1
3回転サルコウ 3S 4.2 2.9  
3回転ループ 3Lo 5.1 3.6  
3回転フリップ 3F 5.3 3.7 2.7
3回転ルッツ 3Lz 6.0 4.2 3.0
3回転アクセル 3A 8.5 6.0   -3.0 -2.0 -1.0 +1.0 +2.0 +3.0
4回転トウループ 4T 10.3 7.2  
4回転サルコウ 4S 10.5 7.4  
4回転ループ 4Lo 12.0 8.4  
4回転フリップ 4F 12.3 8.6 6.2
4回転ルッツ 4Lz 13.6 9.5 6.8
4回転アクセル 4A 15.0 10.5   -3.6 -2.4 -1.2 +1.2 +2.4 +3.6